虫の夢

子ども達があやまって、床下に隠してあったカブトムシとクワガタの蛹をつぶしてしまう夢をみた。まだ固まっていない蛹の中からどろっとした白い液体状のなにかが流れ出した。

無造作にスコップで掘っていると蛹を傷つけてしまうことがある。30年くらい前のことだから、今イチ記憶が定かではない。本当に幼虫から蛹にかわったばかりだと白い液体でしかないのだろうか?それが凝固して成虫としての組織を形づくっていくのは、やはり僕の頼りない想像の範疇を超えているような気がする。

京都の大文字山に登ると、ちょうど大の字の下にクヌギの林が広がっている。幹の太さも十分で夏の虫採りが楽しみなのだが、実際はカブトムシもクワガタも採れない。クヌギがあっても、虫たちが集まる樹液を流している木はまったく見当たらない。たくさんあるクヌギの木の表面はどこにも傷がついていないのだから。

クヌギの木の中で成長するシロスジカミキリが極端に少ないのでは?と推理してみる。実家の四国ではひと夏に何度も見かけた大型のやさぐれた感じが強面のカミキリだ。何か理由があって駆除されてしまったのか?それとも僕の目が節穴だったのだろうか?