通勤とFREE JAZZ

mori05022008-04-22

■i Podにアルバート・アイラーAlbert Aylerの「Spiritual Unity」をぶっこんでやったのはいいが、朝、会社に向かう途中鳴らすと、まったく自転車の速度に合わなかった。フリージャズの混沌と飼いならされた家畜のような通勤はまったく相容れない物だった。あたりまえだ!

■フリージャズを聴き始めたのはいつの頃だったか。会社の先輩にすごいマニアの人がいて色々教えてもらったのと同じ頃、ニューエストモデルはライブ前のSEに好んで「Spiritual Unity」の1曲目「ゴースト」を流していた。ライブ前の緊張はそのまま高いテンションへのライブへと転化された。音楽に対する強い自負のようなものを感じた。ニューエストのライブは観る方もいつも緊張があった。ニューエストの音と向い合うということは自分自身と向い合うことを同義だった。

■「Spiritual Unity」を毎日聴くような人生は送ってはこなかったけれど、ごくたまに、本当にたまに聴きたくなることがある。それで、僕はロックを聴くようにやっぱりボリュームをあげる。居住いを糺し、背筋がのびる。音と正面から向いあうと、緊張と不安が交互に襲いかかってくる。音楽の極北がここに具現化している。一度捕われてしまったら、この音から逃げることはできない。

中上健次の「破壊せよ、とアイラーは言った」を買ったのは2年前の「春の古書大即売会」だった。今年もみやこめっせで5月1日〜5日の間開催される。

Spiritual Unity

Spiritual Unity