さようなら栗本薫。さようならグイン。

栗本薫がなくなった。グインは未完に終わった。
グインを読み出したのは中学3年の頃だったろうか。清志郎と同じくらいか、それよりもグインとは長い付き合いだったのだ。闘病についてずっとグインのあとがきで書いてあったので、この日が来ることは予想していたのだが、やはる喪失感は大きい。グインをかわきりに「ぼくら」シリーズや「魔界水滸伝」や伝奇物や初期のSFなど本を読む楽しさを教えてくれたのは、断然、栗本薫だった。

僕にとってはまたひとつの時代が終わったような気がしてならない。

それぞれの読み手がそれぞれにグインのことを感じてはいるのだろうが、今のグインは長い長い蛇足だ(蛇足ではあってもシリーズの最新刊が出るのは楽しみでした)
竜頭のヤンダル・ゾックが出てきたあたりからおかしくなってきて100巻では終わらない物語になってしまった。ナリスが居て、イシュトが今ほど病んでなく、レムスが静かに野心を燃やし、ヴァレリウスが裏方でいろんなところに顔だしていた頃が懐かしい。

「豹頭王の花嫁」が読みたかった・・・。

今はただご冥福をお祈りします。