じゃがたらの本

mori05022009-04-05

じゃがたら/陣野俊史』は持っているのだが、最近、増補され表紙カバーがかわったものが再版され店頭にならんでいて、やっぱり欲しくなった。

じゃがたらが同時代的に聴いていたのではなく、江戸アケミがなくなってから聴いた。高校時代は宝島なんかでエキセントリックなステージのことが紹介されていて、そのことから興味を持ったのだけど、僕の田舎にはインディーズなんて届かなかった。レンタルレコードとNHK FMエアチェックだけが僕の希望だったのだ。

大学で京都に来て、じゃがたらの音にはじめて触れたのはたぶん山本政志監督の『ロビンソンの庭』だったはずだ(そのときは強く意識はしていなかったのだけど)。そして間もなく江戸アケミは死んでしまう。

はじめて手にいれたCDがなんだったのかよく覚えていないのだけど、ファンキーでダンサブルな音に驚いた。もっとどろどろの暗黒舞踏みたいなのをイメージしていたからだ。

陣野俊史の『じゃがたら』は丁寧な言葉で書かれていた。ゆっくりと時間をかけて言葉を選んだ評伝のような気がした。それはじゃかたらの早急なビートとは正反対のものだけど、江戸アケミじゃがたらに対する尊敬と不在への哀惜に満ちていた。

再版された本を本屋で手に取り、増補された部分を読んだ。それは江戸アケミの墓参を描いた短い文章だった。やっぱり買うことにしよう。

じゃがたら

じゃがたら